製菓衛生師という資格について考えてみた件

お菓子づくりに製菓衛生師の知識があれば、もっと楽しくなる!!

令和元年度(平成31年度) 製菓衛生師試験 製菓実技・洋菓子 解説 【関西広域連合】

ここでは、令和元年度(平成31年度)に関西広域連合より実施された製菓衛生師試験について、科目別に私なりの見解で解説をしていきます。

今回は、製菓実技の洋菓子をみていきます。

よろしければ、令和4年度の製菓衛生師試験勉強のお役に立てればと思います。

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【製菓実技・洋菓子】

問55:洋菓子の製法に関する記述について、正しいものを一つ選べ。

 1 カスタードクリームを煮上げるとき、沸騰させると分離するので沸騰直前でとめる。

 2 パウンドケーキを焼成するとき、温度が低いと、製品に白い斑点ができることがある。

 3 マカロンは、生地をよく膨らませるため、空気が逃げないよう軽く混ぜ合わせる。

 4 ホイップクリーム(クレームシャンティイ)とは、生クリームのみを泡立てたものである。

正解:2

解説:1について、分離しません。また沸騰直前で止めた場合でん粉の糊化が不十分なため固いクリームができます。3について、マカロンの製法でマカロナージュという気泡を調整するためよく混ぜる作業があります。4について、これはクレーム・フェテのことになります。クレーム・シャンティは、生クリームに砂糖を加えて泡立てたものになります。

 

問56:チョコレートに関する記述について、正しいものを一つ選べ。

 1 ホワイトチョコレートは、カカオマスに砂糖や粉乳などを加えたものである。

 2 ココアパウダーとは、カカオマスからカカオバターを完全に取り除いて粉末にしたものである。

 3 チョコレートの調温の仕方のうち、タブリール法は、適温で溶かしたチョコレートに細かく刻んだチョコレートを加えて温度を下げ、最終温度を31~32℃にする方法である。

 4 パータ・グラッセは、カカオマスからカカオバターを一部取り除き、植物性油脂と砂糖を加えたものである。

正解:4

解説:1について、ホワイトチョコレートカカオバターに砂糖や粉乳などを加えたものになります。2について、ココアパウダーには、若干ですがカカオバターが含まれています。3について、これはフレーク法というテンパリング技法となります。タブリール法は溶かしたチョコレートの一部を大理石の上で温度を下げ、残りの溶けたチョコレートと合わせていく工程を数回行いテンパリングする技法となります。

 

問57:パイ生地に関する記述について、誤っているものを一つ選べ。

 1 フランス語でパート・フィユタージュといい、「フイユ」は「木の葉」、「紙」の意味である。

 2 バターを生地に練り込んで作る方法をパート・フィユテ・オルディネールという。

 3 生地でバターを包む方法がある。

 4 フィユタージュ・アンヴェルセとはバターで生地を包む方法である。

正解:2

解説:「オルディネール」は、バターをデトランプで包み折り込んでいく基本的な折り込みパイ生地となります。バターを生地に練り込んでつくる方法は、パート・フィユテ・ラピッドといいます。

 

問58:洋菓子に関する記述について、誤っているものを一つ選べ。

 1 バターケーキの仕込工程は、シュガーバッター法、フラワーバッター法及び中種法に大別できる。

 2 クッキーは、一般的にビスケットより油脂分を多く含む。

 3 タルトレットとは、タルトを小型にしたものである。

 4 パウンドケーキは、小麦粉、バター、砂糖及び卵を同量ずつ使って作るバターケーキ類である。

正解:1

解説:中種法は、製パンの技法となります。バター生地の製法は、シュガーバッター法、フラワーバッター法、オールインワン法の3つです。

 

問59:洋菓子に関する記述について、誤っているものを一つ選べ。

 1 バヴァロアは、ソースアングレーズをベースにゼラチン及びホイップした生クリームを加え、冷やし固めた菓子である。

 2 クッキーの仕込み形態により、のばし生地、絞り生地、アイスボックス及び手型ものに大別できる。

 3 フレンチドーナツとは、メレンゲを加えた柔らかい生地を油の中に輪の形に絞り出して揚げたものである。

 4 シュー生地の小麦粉は、用途に合わせ薄力粉から強力粉まで使用する。

正解:3

解説:ドーナツは、「フレンチドーナツ」「アメリカンドーナツ」「イングリッシュドーナツ」の3種類があります。フレンチドーナツの製法はシュー生地の製法と似ている製法です。アメリカンドーナツの製法は、バター生地の製法に似ている製法です。イングリッシュドーナツの製法は、唯一イーストを使用する製法です。

 

問60:焼成工程の方法に関する記述について、正しいものを一つ選べ。

 1 ロール生地は、上火をきかせ、先に表面に焼き色をつけ、水分の蒸発をおさえる。

 2 カスタードプディングの湯煎焼きは、オーブンの温度180~190℃が一般的である。

 3 バターケーキは、スポンジ生地より比重が小さく、中まで火が通りやすいので、上火を最初から強めで焼成する。

 4 シュー生地の焼成の基本は、こげやすいのでオーブンの温度150~160℃で焼き色をつけないようにすることでよく膨らむ。

正解:1

解説:2について、カスタードプディング焼成は、150~160℃のオーブンで湯煎焼きをします。3について、バターケーキはスポンジ生地に比べて比重が重くなります。そのため熱が通りにくいため低温で長時間かけて焼成していきます。4について、シュー生地は水蒸気を利用して生地を膨らませていきます。その効果を得るためには200℃のオーブンではじめに下火を強くして焼くことで一気に膨らませることができます。

 

 以上が、令和元年度(平成31年度)に関西広域連合で実施された製菓衛生師試験の選択問題の製菓実技の中から洋菓子に関する解説となります。実際の試験問題は、関西広域連合のHPで公開されています。(リンクは下です。)

 製菓実技の洋菓子は、実技の中で一番範囲が広いといえます。まずは洋菓子では、製法による分類で生地の把握をしておくとよいでしょう。そのあとに製法の中身を見ていくことである程度の製法が理解できると思います。またクリームやチョコレートに関する事項も菓子原材料で出題される場合があるため、しっかりと抑えておきましょう。

 この試験の対策は、過去問題を繰り返し解いていくことで、出題頻度の高い部分を把握することで、ある程度対処できると思います。令和4年度の関西広域連合で実施される製菓衛生師試験を受験される方たちに少しでも助けになればと思います。

以下のリンクは、試験対策に活用できるかと思います。

関西広域連合HPより】

令和元年度(平成31年度)製菓衛生師試験問題【関西広域連合】(pdf:404.7KB)

令和元年度(平成31年度)製菓衛生師試験解答【関西広域連合】(pdf:18.9KB)

 

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