ここでは、令和2年度に実施された東京都の製菓衛生師試験について、科目別に私なりの見解で解説をしていきます。
ここでは、「公衆衛生学」を解説していきます。
よろしければ、製菓衛生師試験勉強のお役に立てれば幸いです。
【東京都の製菓衛生師試験状況はコチラから確認できます。】
www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp
【公衆衛生学】
問6 日本国憲法第25条の条文で、( )の中に入る語句の組み合わせとして、正しいものを次の中から選びなさい。
すべて国民は、(A)で文化的な(B)生活を営む権利を有する。国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び(C)の向上及び増進に努めなければならない。
(A) (B) (C)
1 健康 ― 社会 ― 社会保険
2 健康 ― 最低限度の ― 公衆衛生
3 豊か ― 最低限度の ― 社会保険
4 豊か ― 社会 ― 公衆衛生
正解
2
解説
問7 大気汚染に関する記述で、誤っているものを次の中から選びなさい。
1 微小粒子状物質(PM2.5)の直径は、スギ花粉よりも小さい。
2 微小粒子状物質(PM2.5)は、喘息や気管支炎などの呼吸器系疾患を引き起こすことがある。
4 大気汚染の原因物質の一つである二酸化硫黄は、早くから対策が取られてきたため、現在の汚染状況は改善されている。
正解
3
解説
光化学スモッグの原因物質は、「大気中に排出された窒素酸化物と炭化水素」です。太陽の紫外線を浴びて、高濃度の光化学オキシダントに変質したことで発生します。
問8 平成30年人口動態統計(確定数)に関する記述で、正しいものを次の中から選びなさい。
1 合計特殊出生率は、平成18年以降減少し続けている。
2 婚姻件数及び離婚件数ともに前年より減少した。
3 死亡数は前年より減少した。
4 死因別死亡順位は、男女とも第1位は悪性新生物、第2位は心疾患(高血圧症を除く)、第3位は脳血管疾患である。
正解
2
解説
出生率、特殊出生率は毎年低下しています。(少子化)死亡数は、増加しています。死因別にみると、第1位「悪性新生物」第2位「心疾患」第3位「老衰」となっています。
問9 水質基準に関する省令に規定する水道水の水質基準で、「検出されないこと」と定められている項目として、正しいものを次の中から選びなさい。
1 総トリハロメタン
2 水銀及びその化合物
3 大腸菌
4 一般細菌
正解
3
解説
水質基準項目と基準値について51項目が規定されています。この項目のうち「検出されないこと」と定められている項目は、「大腸菌」のみです。
問10 がんに関する記述で、正しいものを次の中から選びなさい。
1 平成26年の全国推計値データに基づく、日本人が生涯でがんにかかる割合は、男女とも3人に1人である。
2 全国がん登録制度は、日本でがんと診断されたすべての人のデータを、国で1つにまとめて集計・分析・管理する仕組みである。
3 たばこを吸う人と吸わない人で、がんになるリスクは変わらない。
4 平成30年の日本のがん統計で、死亡数が最も多いがんの部位は、男性が胃、女性が乳房である。
正解
2
解説
現代において、日本人の2人に1人は一生のうちに何らかの癌に罹ると言われています。また癌による死亡率は、男性は4人に1人で、女性は6人に1人となっています。がん罹患数の順位について、2019年では男性が「前立腺」女性が「乳房」となり、2021年では、男性が「肺」女性が「大腸」と変化しています。
問11 令和2年に全面施行となった改正健康増進法において、「原則屋内禁煙」と位置づけられる施設として、正しいものを次の中から選びなさい。
1 学校
2 病院
3 飲食店
4 旅館・ホテルの客室
正解
3
解説
改正健康増進法では、「望まない受動喫煙。」として特に健康影響が大きい子供、患者に配慮し、施設の一定の場所を除き、喫煙を禁止する措置等について定めたものです。
問12 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律による就業制限の対象とならない疾患を次の中から選びなさい。
2 結核
3 細菌性赤痢
4 コレラ
正解
1
解説
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律:e-GOV法令検索より
基本的な考えとして、感染症の病原体を保有している方が、特定の職業へ修業した場合、他人に蔓延させる恐れがある感染症に対して就業制限されると考えましょう。
主に「エボラ出血熱」「クリミア・コンゴ出血熱」「南米出血熱」「マールブルグ病」「ラッサ熱」「結核」「ジフテリア」「重症急性呼吸器症候群(SARSコロナウイルス)」新型インフルエンザ等感染症」「中東呼吸器症候群(MERSコロナウイルス)」「痘そう」「特定鳥インフルエンザ」「ペスト」「その他感染症(新型コロナウイルス感染症など)」が就業制限対象の感染症です。
問13 ネズミの駆除等に関する記述で、誤っているものを次の中から選びなさい。
1 クマネズミは駆除しやすいが、ドブネズミは駆除が難しく、ドブネズミの増加が問題になっている。
2 近年のネズミの被害の特徴としては、高齢者世帯が多くなっていることである。
3 ネズミを住み着かせないためには、えさを与えない、巣材を与えない、住まいへの出入り及び建物内部での移動を防ぐことが重要である。
4 ネズミが家の中にいることに対する精神的な苦痛も、重大な被害の一つとして挙げられる。
正解
1
解説
人家に住み着くネズミは、主にクマネズミ、ドブネズミ、ハツカネズミの3種類です。
特徴として、クマネズミは警戒心が強く泳ぎが苦手です。ドブネズミは獰猛で泳ぎが得意です。ハツカネズミは身軽な身のこなしをみせますが泳ぎが苦手です。
問14 予防接種法に定められた定期の予防接種の対象疾病として、正しいものを次の中から選びなさい。
1 コレラ
2 風しん
3 赤痢
4 デング熱
正解
2
解説
定期接種で予防できる病気は、季節性インフルエンザ、ジフテリア、破傷風、百日せき、水痘、ロタウイルス、結核、日本脳炎、Hib感染症、麻しん、肺炎球菌感染症、(高齢者・小児)、ヒトパピローマウイルス感染症、ポリオ、風しん、B型肝炎です。
以上が、令和2年度に東京都で実施された製菓衛生師試験の公衆衛生学の解説です。
東京都では、公衆衛生学が9問出題されました。
令和2年度試験の公衆衛生学は、日本国憲法、環境汚染、人口動態統計、水道水の水質基準、がん(悪性新生物)、改正健康増進法、感染症による就業制限、ネズミの駆除(害獣被害)でした。
公衆衛生学は、日本の人口の動きを統計にしたものが出題傾向としてあります。出生率、死亡率といったものです。また死亡率については、男性・女性別で死因を問われることがあるので、最新の統計を把握しておきましょう。
公衆=社会(人の住む環境)となります。とくに水道法は要チェックです。その他に予防接種や感染症についても公衆として大きな問題となるため頻出問題です。しっかりと把握しておきましょう。
実際の試験問題は、東京都のHPで公開されています。過去問題を繰り返し解いていくことで、出題される問題の傾向が見えてきます。
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東京都だけでなく他の都府県で実施される製菓衛生師試験を受験される方たちにも少しでも助けになればと思います。
【東京都福祉保健局が公表している過去問題です。】
・令和2年度製菓衛生師試験問題【東京都】(PDF:401KB)
・令和2年度製菓衛生師試験正答【東京都】(PDF:44KB)
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