ここでは、令和2年度に実施された東京都の製菓衛生師試験について、科目別に私なりの見解で解説をしていきます。
ここでは、「衛生法規」を解説していきます。
よろしければ、製菓衛生師試験勉強のお役に立てれば幸いです。
【東京都の製菓衛生師試験状況はコチラから確認できます。】
www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp
【衛生法規】
問1 法規に関する記述で、誤っているものを次の中から選びなさい。
1 「法律」は、日本国憲法の定めに従って国会の議決を経て制定される。
2 「政令」は、内閣により制定される。
3 「省令」は、各行政官庁の大臣により制定される。
4 「告示」は、地方公共団体が当該議会の議決を経て制定される。
正解
4
解説
「法律」は、国会の議決を経て制定される「国法」のひとつを指し、日本国憲法の次に形式的効力を有しています。
「政令」は、「施行令」ともいい、憲法や法律を実施するために制定されるルールのようなもので、内閣が制定するものです。「命令」の中で最上位に位置付けられ、「製菓衛生師法施行令」というような名称のものがこれに当たります。
「省令」は、「施行規則」ともいい、各省の大臣が担当する行政事務について、法律や命令を施行するためや政令の委任に基づいて定めたものです。「製菓衛生師法施行規則」というような名称のものがこれに当たります。
「告示」は、国や地方公共団体などが、必要な事項を公示する行為を指します。
地方公共団体が制定するものに「条例」や「規則」があります。
「条例」は、地方公共団体が議会の議決によって制定する自治立法を指します。
「規則」は、地方公共団体の長が「命令」として出すもので、議会の議決を経ずに制定することができるものです。
問2 製菓衛生師免許の申請又は返納手続きの期間に関する記述で、正しいものを次の中から選びなさい。
1 名簿の登録事項に変更を生じたとき ― 10日以内
2 死亡し、又は失踪の宣告を受けたとき ― 14日以内
3 免許証の再交付を受けた後、失った免許証を発見したとき ― 7日以内
4 免許の取り消し処分を受けたとき ― 5日以内
正解
4
解説
製菓衛生師法施行令で定められています。
「名簿の訂正」は、登録事項に変更を生じたときは、30日以内に名簿の訂正を申請しなければなりません。
「登録の削除」は、当該製菓衛生師が死亡または失踪の宣告を受けたとき、「戸籍法」による死亡または失踪の届出義務者が、30日以内に名簿登録削除を申請しなければなりません。
「免許証の再交付」について、再交付を受けた後、失った免許証が発見された場合、5日以内に免許を与えた都道府県知事に返納しなければなりません。
「免許証の取り消し」について、取り消し処分を受けたときは5日以内に免許を与えた都道府県知事に返納しなければなりません。
問3 食品衛生法に関する記述で、正しいものを次の中から選びなさい。
1 食品は、「医薬部外品」を含むとされている。
2 食品添加物は、ネガティブリスト制度である。
3 ポジティブリスト制度では、原則すべてを自由とし、「残留を認めないもの」のみを一覧表にして示す。
4 食中毒患者等を診断し、又はその死体を検案した医師は、直ちに最寄りの保健所長にその旨を届け出なければならない。
正解
4
解説
食品衛生法では、すべての飲食物を「食品」と位置付けていますが、「医薬品」「医薬部外品」「再生医療等製品」は含まないとしています。
「ポジティブリスト」とは、原則禁止、許可、一部許可するものだけを記載するため自由度は低くなります。農薬や化学物質であれば許可する品目とその量や濃度を合わせて規定できるため安全性が高くなります。
「ネガティブリスト」とは、原則許可、禁止、一部禁止するものだけを記載するため自由度は高くなります。禁止する品目だけを規定するため、禁止品目以外はすべて使用できると解釈できるため安全性は低くなります。
問4 健康増進法に関する記述で、正しいものを次の中から選びなさい。
1 特別用途表示の許可を規定している。
2 食品健康影響評価の実施を規定している。
3 栄養成分表示の義務化を規定している。
4 機能性表示食品について規定している。
正解
1
解説
「食品健康影響評価の実施」は、食品安全基本法で規定されています。
「栄養成分表示の義務化」は、食品表示法で規定されています。
「機能性表示食品」は、食品表示法で規定されています。
問5 製菓衛生師法に規定する、製菓衛生師の定義に関する記述で、( )に入る語句の組み合わせとして、正しいものを次の中から選びなさい。
「製菓衛生師」とは、(A)の免許を受け、製菓衛生師の名称を用いて(B)第51条に規定する営業のうち菓子製造業に従事する者をいう。
(A) (B)
正解
3
解説
製菓衛生師法第2条で定義されています。
以上が、令和2年度に東京都で実施された製菓衛生師試験の「衛生法規」の解説です。
東京都では、衛生法規が5問出題されました。
令和2年度試験の「衛生法規」は、法律の基礎知識と食品衛生法、製菓衛生師法などの基礎知識を問う内容でした。
食に関する法律は、食品衛生法、食品表示法、地域保健法、製菓衛生師法、調理師法など数多くの法律によって規定が定められています。
試験対策として、食品衛生法、製菓衛生師法に関する基礎知識を理解し、近年の時事問題で取り上げられて内容に近い「食に関する法律」を抑えていくとよいかと思います。
実際の試験問題は、東京都のHPで公開されています。過去問題を繰り返し解いていくことで、出題される問題の傾向が見えてきます。
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東京都だけでなく他の都府県で実施される製菓衛生師試験を受験される方たちにも少しでも助けになればと思います。
【東京都福祉保健局が公表している過去問題です。】
・令和2年度製菓衛生師試験問題【東京都】(PDF:401KB)
・令和2年度製菓衛生師試験正答【東京都】(PDF:44KB)
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