ここでは、令和4年度に三重県で実施された製菓衛生師試験について、科目別に私なりの見解で解説をしていきます。
今回は、公衆衛生学をみていきます。
令和5年度の製菓衛生師試験勉強のお役に立てればと思います。
また令和4年度に実施された製菓衛生師試験について、以下より確認ができます。
【公衆衛生学】
問4 次の記述のうち、誤っているものを1つ選びなさい。
(1)人口静態統計は、わが国では、5年ごとに実施される国勢調査に基づく統計である。
(2)合計特殊出生率とは、15歳から49歳までの女性の年齢別出生率を合計したものである。
(3)乳児死亡とは、生後1年未満の死亡をいう。
(4)健康寿命とは、0歳の人が今後平均で何年生きられるかを示したものである。
正解
4
解説
健康寿命とは、健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間のことを指します。
問5 次のうち、水道法第4条に基づく水道水の水質基準において、「検出されないこと」とされているものを1つ選びなさい。
(1)一般細菌
(2)大腸菌
(3)水銀及びその化合物
(4)ホルムアルデヒド
正解
2
解説
大腸菌が、「検出されないこと」と定めるのには、大腸菌群が環境中において圧倒的に多く存在していることや成育特性などから、下痢や腹痛などの症状を引き起こすため「人間への危険性が高い」ということが挙げられます。
問6 次のうち、メチル水銀が原因で起こった公害病として、正しいものを1つ選びなさい。
(1)イタイイタイ病
(2)中皮腫
(3)水俣病
(4)四日市ぜんそく
正解
3
解説
1953~1960年にかけて熊本県水俣市で発生した公害病で、水俣湾の汚染された魚や貝を食べることで手足や口に痺れる症状が出ます。
水俣病の原因物質は、工場排水に含まれていた「メチル水銀」が原因とされています。
問7 次の感染症に関する記述のうち、誤っているものを1つ選びなさい。
(1)感染症が成立するための条件は、感染源、感染経路、感受性のある宿主の3つである。
(2)感染源対策には、調理従事者などが定期的に行う検便検査がある。
(3)体内に病原体を保有していても、発症していなければ周囲に感染を引き起こすことはない。
(4)飲食物を介して経口感染する感染症には、腸管出血性大腸菌感染症や赤痢などがある。
正解
3
解説
保菌者とは、感染症の病原体を体内に保有しながらも、その病気を発症していない人を指します。
属に「健康保菌者」と呼ばれている方達です。
保菌者は、本人の免疫力と病原体のチカラが均衡を保っている状態なので発症しません。ですが、保菌者が体外へ排菌している場合は、他人への感染を広げることとなるため、クラスターを発生させる恐れがあるため注意が必要です。
問8 次のうち、蚊が媒介する感染症として、正しいものを1つ選びなさい。
(1)ライム病
(2)マラリア
(3)日本紅斑熱
(4)つつが虫病
正解
2
解説
蚊が媒介する感染症は、病原体を保有する蚊に刺されることで感染します。
主にウイルス疾患の「デング熱」「チクングニヤ熱」「ジカウイルス熱」「日本脳炎」「ウエストナイル熱」「黄熱」があり、原虫疾患では「マラリア」などがあります。
問9 次の「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」に基づく感染症とその類型の組み合わせとして、誤っているものを1つ選びなさい。
(1)ペスト - 1類感染症
(3)ボツリヌス症 - 3類感染症
(4)E型肝炎 - 4類感染症
正解
3
解説
ボツリヌス症は、4類感染症に分類されます。
4類感染症に該当するものは、ほかに「肝炎」「ウエストナイル熱」「エキノコックス症」「黄熱」「Q熱」「狂犬病」「サル痘」「つつが虫病」「デング熱」「鳥インフルエンザ」「日本脳炎」「マラリア」などがあります。
問10 次の感染症のうち、予防接種法により予防接種を受ける努力義務が課せられているA類疾病ではないものを1つ選びなさい。
(1)百日せき
(2)風しん
(3)結核
(4)インフルエンザ
正解
4
解説
予防接種法に基づく定期接種ワクチンについてA類疾病の予防接種は、「ジフテリア」「百日せき」「破傷風」「急性灰白髄炎(ポリオ)」「B型肝炎」「Hib感染症」「小児の肺炎球菌感染症」「結核」「麻しん」「風しん」「水痘」「日本脳炎」「ヒトパピローマウイルス感染症」「ロタウイルス」です。
問11 わが国の令和2年人口動態統計における死因上位1、2位の組み合わせとして、正しいものを1つ選びなさい。
(1位) (2位)
(1)悪性新生物 - 脳血管疾患
(2)悪性新生物 - 心疾患
(3)心疾患 - 肺炎
(4)心疾患 - 悪性新生物
正解
2
解説
令和2年の死因の第1位は「悪性新生物」、第2位は「心疾患」、第3位は「老衰」となっています。
問12 次の労働衛生に関する記述のうち、誤っているものを1つ選びなさい。
(1)労働基準法において、使用者は、労働者に、休憩時間を除き1週間について40時間を超えて労働させてはならないとされている。
(2)労働安全衛生法により、事業者は、常時使用する労働者に対し、1年以内ごとに1回、定期的に医師による健康診断を行わなければならない。
(3)作業環境による職業病として、潜水夫では騒音による職業性難聴がある。
(4)労働安全衛生法に基づき、常時使用する労働者が10人以上50人未満の事業場は、業種により安全衛生推進者又は衛生推進者を選任することが義務付けられている。
正解
3
解説
潜水夫(潜水士)の職業病として、潜水による高気圧作業による職業性難聴という症状が起きます。
以上が、令和4年度に三重県で実施された製菓衛生師試験の公衆衛生学に関する解説となります。
実際の試験問題は、三重県のHPで公開されています。(以下にリンク有)
公衆衛生学は、「健康寿命」「水道法」「公害病」「感染症」「予防接種法」「人口動態統計」から出題されました。
公衆衛生学では、出題される頻度の高いものばかりでした。
健康寿命や人口動態統計では、よく死因に関する問題が多く、水道法では大腸菌、公害病では原因と病名、感染症は一番幅広く出題され、分類感染症や蚊が媒介する感染症いった特定も感染症が出題されます。
食品衛生学に比べて、分かりにくいと感じる方が多いですが、大きく分類して小分けにして把握していくとよいでしょう。
以下のリンクは、試験対策に活用できるかと思います。
【三重県HPより】
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