ここでは、令和元年度に三重県で実施された製菓衛生師試験について、科目別に私なりの見解で解説をしていきます。
今回は、公衆衛生学をみていきます。
よろしければ、まだ実施されていない令和4年度の製菓衛生師試験勉強のお役に立てればと思います。
また令和3年度に実施された製菓衛生師試験について、以下より確認ができます。
【公衆衛生学】
問4:WHO(世界保健機関)憲章における健康の定義について、()に入る語句の組み合わせとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
健康とは、完全な肉体的、(ア)及び(イ)福祉の状態であり、単に疾病又は病弱の存在しないことではない。
(ア) (イ)
1 衛生的 - 社会的
2 衛生的 - 経済的
3 精神的 - 社会的
4 精神的 - 経済的
正解3
解説:WHO(世界保健機関)の憲章は、「健康とは、身体と精神と社会とが調和のとれた良い状態をいい、単に病気でないとか虚弱でない、ということだけではない」と記されています。
問5:次の衛生統計に関する記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 平成27年に実施された国勢調査において、日本の総人口は2億人を超えている。
2 合計特殊出生率は、第2次ベビーブーム以降、増加傾向にある。
3 平成29年の平均寿命は、男性、女性ともに80歳を超えている。
4 死因別死亡順位の第1位は、平成28年から過去10年の間すべて心疾患である。
正解:3
解説:平成29年度の平均寿命は、男性81.09歳、女性87.26歳となっています。平成27年までは、1億2千万人代で推移しています。近年は、少子化により長期的に減少傾向にあります。死因別死亡順位について、第1位は「悪性新生物(がん)」で、第2位は「心疾患」となっています。
問6:次の環境衛生に関する記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 空気の化学的成分のうち、最も多いのは酸素である。
2 厚生労働省の水道の基本統計によると、日本の水道普及率は、平成29年度末で約60%である。
4 紫外線は、太陽の高度が高いほど、地上に達する量が多い。
正解:4
解説:空気の科学的成分は、窒素、酸素、アルゴンの順に多いです。日本の水道普及率について、近年の上水道普及率は97%以上となっています。シックハウス症候群は、ホルムアルデヒドなどが原因とされています。
問7:次のうち、水道法第4条に基づく水道水の水質基準において、「検出されないこと」とされているものを1つ選びなさい。
1 大腸菌
2 亜鉛及びその化合物
3 銅及びその化合物
4 ベンゼン3
正解:1
解説:水道で「検出されないもの」に該当するのは大腸菌となります。「一般細菌」は、該当しない点にも注意しましょう。
問8:次の公害とその主な原因物質について、()に入る語句の組み合わせとして、正しいものを1つ選びなさい。
(公害) (原因物質)
水俣病 - ( A )
イタイイタイ病 - ( B )
四日市ぜんそく - ( C )
(A) (B) (C)
正解:1
解説:各公害原因物質について、水俣病は、有機(メチル)水銀、イタイイタイ病は、カドミウム、四日市ぜんそくは、硫黄酸化物(SOx;亜硫酸ガスなど)となります。
問9:次の記述のうち、誤っているものを1つ選びなさい。
2 感染症は、感染源、感染経路及び感受性の3つの条件がそろったときに発生する。
3 後天性免疫とは、感染症の罹患やワクチン接種などによって生後獲得する免疫のことをいう。
4 SARS(重症急性呼吸器症候群)は、新興感染症に含まれる。
正解:1
解説:日本脳炎は、ウイルス感染症です。その他のウイルス感染症には、急性灰白髄炎、麻疹、風疹、エイズなどがあります。
問10:次の「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」第6条に基づく感染症とその分類の組み合わせのうち、正しいものを1つ選びなさい。
3 ペスト - 3類感染症
正解:1
解説:エボラ出血熱は、1類感染症です。その他1類感染症には、ペスト、天然痘などがあります。
問11:次の生活習慣病に関する記述のうち、誤っているものを1つ選びなさい。
1 高血圧の要因として、アルコールの過剰摂取、運動不足などがあげられる。
2 メタボリックシンドロームは、腹囲のみで診断される。
3 糖尿病は、脳卒中や虚血性心疾患などの発症の危険因子である。
4 喫煙は、肺がんの要因の1つである。
正解:2
解説:メタボリックシンドロームの診断基準は、腹囲長に加えて、脂質異常症、高血圧、高血糖の3つのうち2つ以上当てはまる者となっています。
問12:次の労働衛生に関する記述のうち、誤っているものを1つ選びなさい。
1 労働安全衛生法により、事業者は、常時使用する労働者に対し、定期的に医師による健康診断を行わなければならない。
2 労働基準法上の法定労働時間は、原則として1日8時間、1週間につき40時間を超えてはならないとされている。
3 業務により脳・心臓疾患に罹患した場合は、労働災害とは認められない。
4 労働安全衛生法により、一定の規模の事業場には産業医の選任が義務付けられている。
正解:3
解説:業務に起因するものは、労働災害の対象となります。労働安全衛生法により、年1回の定期健診を行うこととされています。労働基準法では、法定労働時間は、1日8時間、1週間で40時間を超えてはならないとされています。産業医については、労働安全衛生法の重要項目のひとつです。
以上が、令和元年度に三重県で実施された製菓衛生師試験の公衆衛生学に関する解説となります。実際の試験問題は、三重県のHPで公開されています。(以下にリンク有)
公衆衛生学は、WHO(世界保健機関)に関する基礎知識、日本の衛生統計を中心に出題される傾向にあると考えています。少子化の問題より、死亡率に関する事項、公害に関する疾病についての事項は、確実に把握しておくとよいと思います。また日本の水道普及率も出題頻度が高いです。上水道・下水道ともに普及率が異なるため確りと調べておきましょう。
製菓衛生師試験の対策は、過去問題を繰り返し解いていき、出題頻度の高い部分を把握しておくと、ある程度対処できると思います。三重県で実施される製菓衛生師試験を受験される方たちに少しでも活用できればと思います。
以下のリンクは、試験対策に活用できるかと思います。
【三重県HPより】
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