ここでは、令和2度に三重県で実施された製菓衛生師試験について、科目別に私なりの見解で解説をしていきます。
今回は、製菓実技・製パンをみていきます。
よろしければ、まだ実施されていない令和4年度の製菓衛生師試験勉強のお役に立てればと思います。
また令和3年度に実施された製菓衛生師試験について、以下より確認ができます。
【製菓実技・製パン】
問56:次の中種法に関する記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 小麦粉全量の20%、小麦粉と同量の水、酵母を混ぜ合わせて発酵させた後、残りの材料を加えてミキシングする。
2 製品の保存性がよく、老化が遅い。
3 直捏法に比べ工程所要時間が短い。
4 リテイルベーカリーやインストアベーカリーに適する。
正解:2
解説:中種法は、小麦粉の70%以上にイーストの全量と水(中種用分)を混合して中種をつくる方法が一般的です。この製法は、工程所要時間が長いことが短所で挙げられます。長所としては、機械化に適し、計画生産、量産化にマッチしていることで、工場向きの製法といえます。
問57:次の製パン工程に関する記述のうち、誤っているものを1つ選びなさい。
1 ミキシング工程で、生地に弾力が出て、ミキサーにくっつかなくなる段階を、水切れ段階という。
2 発酵の目的の1つとして、生地の酸化を促進し、ガスの保持力を強めることが挙げられる。
3 ベンチタイムとは、分割、丸めで硬化した生地を、緩ませ、休ませる時間のことであり、中間発酵ともいう。
4 ホイロ工程で、ガスの発生にともない急激に生地が膨張することを、窯伸びという。
正解:4
解説:窯伸びに関することは、焼成工程で出てきます。ホイロというものは、パン生地を発酵させる工程になります。
問58:次の空欄にあてはまる語句の組み合わせとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
焼減率(%) = ( ア - イ ) ÷ ア × 100
ア イ
正解:3
解説:焼減率とは、生地がオーブンで焼成されて失う重量をいいます。焼成ロスともいいます。パンは、水分の量により食感が変化するため、焼成時の水分の蒸発の程度は重要視されます。その程度を表すために焼減率は利用されています。
問59:次のうち、パンに関する用語とその説明の組み合わせとして、誤っているものを1つ選びなさい。
1 クープ ― フランスパンなどを焼成する前に入れる切り込みのこと
2 ロールイン油脂 ― クロワッサンなどを作る際に、生地に折り込む油脂のこと
3 パンチ ― 発酵した生地を押してガスを抜くこと
4 クラスト ― パンの中身の軟らかい部分のこと
正解:4
解説:クラストとは、パンの焼成時にできる外皮部分のことを指します。またよく似たパン用語でクラムがあります。これは、出来上がったパンの中の白い部分を指します。
問60:次のうち、一般的に焼成工程においてスチームを注入するパンを1つ選びなさい。
1 パン・オ・ノア
2 ベーグル
3 レーズンブレッド
4 デニッシュ・ペストリー
正解:1
解説:一般的に菓子パンや塗玉をするパンにはスチームを入れません。ベーグルは塗玉しないが、焼成前にボイルするので(スチームを入れても問題ないが)、基本的に必要はないものとされています。
以上が、令和2度に三重県で実施された製菓衛生師試験の製菓実技・製パンに関する解説となります。実際の試験問題は、三重県のHPで公開されています。(以下にリンク有)
製菓実技・製パンは、製法に関して「直捏ね法と「中種法」の2つが基本となります。それぞれの製造工程を理解し長所と短所を把握しておくようにしましょう。また製パンにも和菓子や洋菓子のように分類分けされています。大きくリーンなパンとリッチなパンの2つに分けられます。リーンとは、素朴なという意味があり製パンでは主に主原料のみで副材料は少量使用しているパンを指します。それとは反対にリッチなパンは、副材料をふんだんに使用したパンを指します。それを踏まえて各種パン特徴をみておきましょう。
製菓衛生師試験の対策は、過去問題を繰り返し解いていき、出題頻度の高い部分を把握しておくと、ある程度対処できると思います。三重県で実施される製菓衛生師試験を受験される方たちに少しでも活用できればと思います。
以下のリンクは、試験対策に活用できるかと思います。
【三重県HPより】
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