製菓理論は、いったい何を学ぶのか?
前回では、製菓理論の範囲から「菓子の原材料」について説明しました。国家試験では、製菓理論の範囲は必須範囲と選択範囲の2つが出題されます。今回は、製菓理論の選択分野になる「製菓・製パン実習」を説明します。
製菓は、和菓子・洋菓子・製パンに分けることができ、それぞれの分野から専門的知識が理解できていますか?という形で出題されます。
この3分野には、菓子・パンの種類によって分類しています。この分類を基礎として細分化されていき、代表的な菓子・パンが出てきます。「製菓・製パン実習」では、この分類を理解するとともに代表的な菓子・パンの配合や作り方を知っておく必要があります。
非常に範囲にボリュームがあるので、今回は簡単に説明し、別ページでそれぞれの分野を説明していきたいと思います。
【和菓子】
分類は、大きく「生菓子」「半生菓子」「干菓子」に分けることができます。そこからさらに細分化し、「蒸し菓子」「枠蒸し菓子」「流し菓子」「平鍋焼菓子」「蒸し菓子」「練り菓子」「オーブン焼菓子」「岡仕上げ菓子」「つや干錦玉類」「焼菓子」「飴菓子」「砂糖掛け」などに分けられます。
代表的な菓子は、餡、饅頭、羊羹、カステラ、ひなあられなどです。
【洋菓子】
分類は、大きく「オーブンで焼き上げる菓子」「デザート菓子」「クリーム類」「コンフィズリー」に分かれます。そこから細分化して「加熱生地」「練り生地」「凍結生地」「泡立て生地」「砂糖類の加工品」「チョコレート類の加工品」などがあります。
代表的な菓子は、エクレール、パルミエ、スポンジケーキ、アイスクリーム、ゼリー、カスタードクリーム、キャラメル、スイートチョコレートなどです。
【製パン】
分類は、和菓子や洋菓子と違い見方、考え方によって分類方法があり「食パン」や「菓子パン」「ドーナッツ」といった形でいくつかに分けられています。
代表的な製パンは、「食パン、菓子パン、クロワッサン、フランスパン、ドーナッツなどがあります。また製パンでは、パン生地の捏ね上げ工程がほとんど同じことから、工程作業や生地の状態焼成について細かく理解しておく必要があります。
※和菓子、洋菓子では菓子によって作り方が変わります。
製菓衛生師試験を受験する人の大半は、和菓子・洋菓子・製パンのお店で働いているまたは働こうと考えている方だと思います。この試験は、最終目的が合格することです。「どれだけ問題が正解するか」なので、選択問題に関しては自分にとって解きやすい分野を選ぶ方が賢明ではないかと思います。例えば、洋菓子を目指しているからといって絶対に洋菓子を選択しなければならないとは限りません。試験勉強をしている中で、人によっては、和菓子か製パンの問題の方が正解率が高い場合があります。そういった場合は、迷わず正解率の高い分野を解くことをおススメします。
※絶対にこの方法が良いとは限りません。あくまで一例に過ぎません。自分に合った試験対策を行ってください。
如何でしたでしょうか。
菓子の専門的な知識が必要な分、すでに各分野で仕事をしている人は有利といえるでしょう。これから始める方は、しっかりと試験勉強をしていれば解ける問題ばかりが出題されるので落ち込む必要はありません。がんばっていきましょう!
※それぞれの分野の詳細については、後日別ページで説明したいと思います。
しばらくお待ちください。