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基礎食品の選び方や栄養成分表示のルールについて解説|栄養学・製菓衛生師試験

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|はじめに

 基礎食品とは、主に炭水化物やたんぱく質などの栄養素を含む食品のことです。

 基礎食品を選ぶときには、自分の体調や目的に合わせて、バランスよく摂取することが大切ですが、基礎食品の種類や量は人それぞれ異なりますし、栄養成分表示も複雑で分かりにくいものです。

 ここでは、基礎食品の選び方や栄養成分表示のルールについて解説します。基礎食品の知識を身につけて、健康的な食生活を送りましょう。

 

 

1.栄養成分表示とは何か?

 栄養成分表示とは、食品の容器包装に原則として表示される、食品に含まれる栄養素の種類と量を示すものです。加工食品のほか、生鮮食品や弁当などに幅広く表示されることがあります。

 栄養成分表示は、健康づくりに役立つ重要な情報源であり、必要な栄養素を過不足なく摂取することに役立ち、「熱量、たんぱく質、脂質、炭水化物、ナトリウム(食塩相当量)」の5項目を必ず表示することが法律で定められています。また、その他の栄養素についても任意で表示することができます。

 

 

2.栄養成分表示の見方について

 栄養成分表示の見方は、自分の健康や食生活に合わせて、義務表示項目と任意表示項目の両方を参考にすることが大切です。

①義務表示項目と任意表示項目の違い

義務表示項目とは、消費者が食品を選ぶ際に必要な情報で、エネルギー、たんぱく質、脂質、炭水化物、ナトリウムの5つです。

任意表示項目とは、食品の特徴や機能をアピールするために表示することができる情報で、ビタミンやミネラルなどの栄養素や食物繊維などの成分です。

 

 義務表示項目と任意表示項目の違いは、義務表示項目は法律で定められた基準に従って表示しなければならないのに対し、任意表示項目は自由に表示することができるという点です。また、義務表示項目は食品の量に応じて100gあたりまたは100mlあたりの値を表示する必要がありますが、任意表示項目は1回分あたりの値を表示することもできます。

 

②栄養成分表示の計算方法や単位について

 栄養成分表示の計算方法は、食品の重量と栄養素の含有量に基づいて行われます。

 食品に含まれるエネルギーやたんぱく質、脂質、炭水化物、ナトリウムなどの栄養素の量を表示したもので、食品の選択や摂取量の目安に役立ちます。

 

【栄養成分表示の計算方法】

①食品の重量を測ります。

②食品に含まれる栄養素の種類と量を調べます。これは、食品成分表や栄養成分データベースなどの情報源を利用して行うことができます。栄養素の含有量は、100gあたりの値として表されます。

③食品の重量と栄養素の含有量を掛けて、食品に含まれる栄養素の総量を求めます。

④この総量を食品の重量で割ると、1gあたりの栄養素の含有量が得られ、この値を100倍すると、100gあたりの栄養素の含有量が得られます。

 

 栄養成分表示の単位は、エネルギーは「キロカロリー(kcal)」や「キロジュール(kJ)」、たんぱく質や脂質や炭水化物は「グラム(g)」、ナトリウムは「ミリグラム(mg)」などで表されます。単位に注意して、食品の栄養価を比較したり、一日に必要な栄養素の摂取量と照らし合わせたりしましょう。

 

③栄養強調表示の基準や注意点について

 栄養強調表示とは、食品に含まれる特定の栄養素が多いことや、その栄養素が持つ機能や効果を強調して表示したものです。

 例えば、「カルシウムたっぷり」や「ビタミンCが豊富」などです。

 栄養強調表示は、消費者の健康意識やニーズに応えるために行われますが、一方で誇大広告や誤解を招く恐れもあります。そこで、栄養強調表示には厚生労働省が定めた基準があり、栄養素の含有量や比較対象となる食品、表示する文言などが規定されています。基準を満たさない場合は、栄養強調表示をすることができませんし、、基準を満たしていても、その栄養素が健康に与える影響について科学的な根拠がない場合や、過剰摂取によるリスクがある場合は、栄養強調表示を控えるべきです。

 

 栄養成分表示や栄養強調表示は、食品の特徴やメリットを知る手がかりとなりますが、それだけで食品の良し悪しを判断することはできません。

 食品の全体的な成分や原材料、添加物なども確認する必要があり、バランスの良い食事や適度な運動なども健康に欠かせません。

 

 

3.食品の役割(1次食品、2次食品、3次食品)を説明する。

 食品の役割とは、食品が人間の健康や生活に与える影響や効果のことで、その栄養素や成分によって、1次食品、2次食品、3次食品の3つのグループに分けられます。

 

①1次食品

 1次食品とは、植物や微生物などの生産者が光合成や化学合成によって作り出した有機物のことで、生態系のエネルギー循環において基盤となる存在です。

 主にエネルギーを供給する食品のことで、炭水化物や脂質が豊富な穀物、いも類、油脂類などがこれにあたります。

 1次食品は、人間の活動に必要なカロリーを提供し、体温を維持する役割を果たします。

 

②2次食品

 2次食品とは、主に体を作る食品のことで、たんぱく質やミネラルが多く含まれる肉、魚、卵、乳製品、豆類などがこれにあたります。

 2次食品は、人間の体を作るために必要な成分(人間の細胞や組織)を形成し、成長や修復、免疫力や代謝を高める働きがあります。

 2次食品は、1次食品(穀物や野菜など)とバランスよく摂取することで、栄養素の吸収率を高めることができます。しかし、2次食品は脂肪分やコレステロールも多く含むため、過剰に摂取すると肥満や動脈硬化などの生活習慣病のリスクが高まるので、2次食品の摂取量は適切に調節する必要があります。

 

③3次食品

 3次食品とは、人間の代謝や免疫を正常に保ち、病気の予防や治癒を助ける役割を果たします。 3次食品は、体の様々な機能を正常に保つために重要な役割を果たす食品のことで、ビタミンや食物繊維が豊富な野菜、果物、海藻類などがこれにあたります。

ビタミンは、免疫力の向上や皮膚や粘膜の健康維持などに関与し、抗酸化作用を持つビタミンCやEは、老化防止や癌予防などにも効果があるとされる。

食物繊維は、腸内環境の改善や便秘の予防などに貢献し、コレステロールや血糖値の調整や肥満の予防などにも効果があるとされます。

・その他にも、カリウムナトリウムなどの電解質や、カルシウムなどの必須ミネラルなどが含まれています。これらは、神経伝達や筋肉収縮などの生理活動や、骨や血液などの組織形成に必要である。

 3次食品は、野菜や果物などの植物性食品に多く含まれますが、動物性食品では卵や乳製品にはビタミンAやDが含まれ、肉や魚にはビタミンB群が含まれます。しかし、3次食品は加工や調理によって失われやすい性質を持つことも多いため、新鮮で自然な状態で摂取することが望ましいですが、過剰摂取すると副作用を引き起こす可能性があるため注意しましょう。

 

 以上のように、1次から3次までの食品の役割はそれぞれ異なりますが、すべて重要でバランスよく摂取する必要があります。食品の役割を理解し、健康的な食生活を送りましょう。

 

④特別用途食品について

 特別用途食品とは、一般的な食品とは異なり、特定の栄養素や成分を含むか、あるいは含まないことで、健康や病気の予防・改善に役立つとされる食品のことです。

 

・栄養機能食品:

 ビタミンやミネラルなどの栄養素を含む食品で、その栄養素が体に与える機能を表示したもの。例えば、カルシウムが骨や歯に必要であるという表示がある食品など。

・保健機能食品:

 特定の成分が体に与える効果を表示した食品で、その効果は科学的に根拠があることが必要です。例えば、乳酸菌が腸内環境を整えるという表示がある食品など。

特定保健用食品

 保健機能食品の中でも、厚生労働省が認めたもので、特定の疾患のリスクを低減する効果を表示したもの。例えば、コレステロールを下げるという表示がある食品など。

・食事療法食品:

 糖尿病や高血圧などの病気に対応した食品で、一般的な食品よりも塩分や糖分などを減らしたもの。例えば、低塩分の味噌やしょうゆなど。

・高齢者・障害者等対応食品:

 嚥下困難や歯の不自由な高齢者や障害者などに適した食品で、柔らかくしたり、形状や大きさを変えたりしたもの。例えば、ふやかしたパンや小さく切った野菜など。

 

 特別用途食品は、一般的な食品と比べて高価であったり、味や風味が劣っていたりする場合があります。また、特別用途食品だからといって過剰に摂取すると、逆に健康に悪影響を及ぼす可能性もあるため、特別用途食品を利用する場合は、自分の体調や目的に合わせて適切に選び、バランスの良い食事と併せて摂取することが大切です。

 

特定保健用食品について

 特定保健用食品とは、食品の役割に関する科学的根拠に基づいて、消費者庁長官から個別に許可された食品のことで、特定の疾患の予防や改善に効果があるとされる成分を含んでおり、その効果や安全性は厳しい審査を受けています。

 

特定保健用食品の種類】

・血圧が高めの方に適した食品

・血中コレステロールが高めの方に適した食品

・血糖値が高めの方に適した食品

骨粗しょう症の予防に適した食品

・アレルギー体質の方に適した食品

・便秘の方に適した食品

・免疫力を高める食品

・ストレスや疲労に対処する食品

 

 特定保健用食品は、一般的な健康食品とは異なり、消費者庁長官から許可されたものであることを示す「トクホマーク」が表示されています。また、パッケージには、その食品が持つ特定の効果や摂取方法、注意事項などが記載されているので、特定保健用食品を摂取する際には、これらの情報をよく読んで、自分の体質や健康状態に合わせて適切に利用することが重要です。

 

 

4.栄養機能食品とは

 栄養機能食品とは、特定の栄養成分の補給のために利用される食品で、栄養成分が持つ機能を表示できるものです。

 栄養機能食品は、国によって定められた基準値の範囲内に栄養成分量がある必要があり、ビタミンやミネラルなどの栄養素を含み、一日当たりの摂取目安量や栄養成分量が容器包装に明記されています。栄養機能食品は、一般用加工食品や一般用生鮮食品などの形態で販売されています。

 

 

5.栄養表示基準について

 栄養表示基準とは、食品に含まれる栄養成分の量や熱量を表示するための工業規格で、2003年に健康増進法の規定に基づいて厚生労働省が告示したもので、生鮮食品を除く食品および鶏卵に適用されています。

 栄養表示基準の目的は、欠乏しがちな栄養を補い、過剰になりがちな栄養を抑え、バランスのとれた食生活を支援することです。栄養表示基準によると、食品には必ずたんぱく質、脂質、炭水化物、ナトリウムの量と熱量を表示しなければなりません。また、その他の栄養成分や機能性成分を表示する場合は、別表第10に定められた「栄養素等表示基準値」を参考にしなければなりません。

※「栄養素等表示基準値」とは、日本人の1日に必要な量の平均的な値であり、「日本人の食事摂取基準」で示された栄養成分等の摂取量の基準を年代性別ごとの人口により加重平均して算出したものです。

 栄養表示基準では、栄養成分や熱量について「たっぷり」や「低~」のような強調表示を行う場合も規定されているので、強調表示を行う場合は、強調する栄養成分又は熱量について、基準第7条に定められている基準を満たす必要があります。

 

 

6.基礎食品とは?(種類と役割)

 基礎食品とは、栄養素の特徴によって分類された食品群のことです。日本では、厚生労働省が定めた「六つの基礎食品」が一般的に用いられます。

 

【基礎食品の種類と役割】

・1群:穀類・いも類・でんぷん質食品

 主な栄養素:炭水化物、ビタミンB1、食物繊維

 役割:エネルギー源となる

・2群:肉・卵・豆類・魚介類

 主な栄養素:タンパク質、鉄、亜鉛ビタミンB12

 役割:体を作る

・3群:乳製品

 主な栄養素:カルシウム、タンパク質、ビタミンB2

 役割:骨や歯を丈夫にする

・4群:野菜類

 主な栄養素:ビタミンC、β-カロテン、葉酸、食物繊維

 役割:免疫力を高める

・5群:果物類

 主な栄養素:ビタミンC、β-カロテン、食物繊維

 役割:抗酸化作用を持つ

・6群:油脂類・菓子類・調味料類

 主な栄養素:脂質、ビタミンE

 役割:エネルギー源となる

 

 基礎食品をバランスよく摂取することで、健康的な食生活を送ることができます。

 

 基礎食品の選び方については、栄養成分表を参考にすると、エネルギーやたんぱく質、脂質、炭水化物、ナトリウムなどの含有量やバランスを比較することができます。これらの情報をもとにして、自分の食事の組み合わせや量を調整することが重要になります。

 

 

7.基礎食品の保存方法や賞味期限、消費期限について注意する点

 基礎食品は、日常的に使うものであり、災害時などにも備えてストックしておくことが推奨されています。しかし、基礎食品にも保存方法や賞味期限、消費期限がありますので、注意する必要があります。

 

【基礎食品の保存方法(一般的)】

・高温多湿や直射日光を避けて、涼しく乾燥した場所に保管する。

開封したら密閉容器に移し替えて、空気に触れないようにする。

・虫やカビの発生を防ぐために、定期的に見回りを行い、異常があれば処分する。

 

 賞味期限や消費期限については、基礎食品のパッケージに記載されていますので、それを参考にしましょう。

・賞味期限とは、品質が保証される期間のことです。

・消費期限とは、安全に食べられる期間のことです。

 賞味期限を過ぎた場合でも、見た目や匂いが変わっていなければ食べられる可能性がありますが、消費期限を過ぎた場合は、食中毒などのリスクが高まりますので、絶対に食べないようにしましょう。

 

 基礎食品は、私たちの生活に欠かせないものですが、適切な保存方法や賞味期限、消費期限を守ることで、無駄なく安全に利用することができます。基礎食品の管理については、常に注意しておきましょう。

 

 

|おわりに

 以上のように、栄養成分表示を活用して、基礎食品を選ぶことは、健康的な食生活を送るために重要です。栄養成分表示は、消費者が自己責任で食品を選択するための情報源として役立ちます。しかし、栄養成分表示だけではなく、季節や地域性なども考慮するとよいでしょう。

 健康的な食生活を送るには、基礎食品だけではなく、主菜や副菜も含めて、食事のバランスに気を付けることが大切です。

 食品の種類や量によって、体に必要な栄養素が異なるため、一方的に摂りすぎたり、摂り足りなかったりすると、健康に悪影響を及ぼす可能性があります。

 バランスの良い食事は、病気の予防や免疫力の向上にも役立つため、毎日の食事を見直して、健康的な食生活を心がけましょう。

 

 

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