製菓衛生師という資格について考えてみた件

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食生活と疾病の関係を理解しよう|栄養学・製菓衛生師試験

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|はじめに

 年代別の栄養の基礎知識について、人間の体は、年齢によって変化します。その変化に合わせて、必要な栄養素も変わってきます。しかし、多くの人は、自分の年代に合った栄養を摂っているかどうか、意識していないのではないでしょうか?

 ここでは、年代別の栄養について、基礎知識として知っておくべきことを解説するので、年代別の栄養を理解して、健康的な食生活を考え疾病対策を心がけましょう。

 

 

|食生活と疾病の関係について

 食生活と疾病の関係について知ると、食事の質や量は人間の健康に大きな影響を与えることがわかります。

 例えば、野菜や果物、魚などの食品を多く摂ることは、心血管疾患やがんなどのリスクを低下させると言われています。一方で塩分や脂肪、糖分の過剰摂取は、高血圧や糖尿病、肥満などの原因となり、さまざまな病気の発症につながる可能性が出てきます。

 

 

|栄養素の種類と機能

 食生活は人間の健康に大きな影響を与えます。食べ物から摂取する栄養素は、体の構成や機能に必要なもので、タンパク質、脂質、炭水化物、無機質、ビタミン、水分などがあります。

 

1.タンパク質

 タンパク質は、アミノ酸という単位からなる大きな分子で、身体の細胞や組織を作ったり、酵素やホルモンとして代謝や生理機能を調節したりする役割を持ちます。

 タンパク質は動物性食品(肉・卵・乳製品)や植物性食品(大豆・豆類・穀物)に含まれ、必須アミノ酸と非必須アミノ酸に分けられる。

 必須アミノ酸は身体で合成できないため、食事から摂取する必要があります。

 非必須アミノ酸は身体で合成できるが、不足すると健康に影響することもあります。

 タンパク質の摂取量は年齢や性別、活動量などによって異なりますが、一般的には体重1kgあたり1g程度が目安になります。タンパク質の不足は成長障害や免疫力低下、筋力低下などを引き起こし、またタンパク質の過剰摂取は腎臓への負担や尿酸値の上昇などを招く可能性があります。

2.脂質

 脂質は、水に溶けない有機物質で、エネルギー源としてだけでなく、細胞膜やホルモンなどの生体物質の材料としても重要な栄養素です。

 脂質には、飽和脂肪酸不飽和脂肪酸という二つの種類があります。

 飽和脂肪酸は、動物性の油脂に多く含まれ、常温で固形になります。

 不飽和脂肪酸は、植物性の油脂や魚油に多く含まれ、常温で液体になります。

 不飽和脂肪酸には、必須脂肪酸と呼ばれるものがあり、体内では合成できないため、食事から摂取する必要があり、必須脂肪酸は、血液の流れや免疫機能などに関与しています。脂質の摂取量や種類によって、動脈硬化や高血圧などの生活習慣病の発症に影響がある。

3.炭水化物

 炭水化物は、主に植物性の食品に含まれる栄養素であり、炭水化物は消化吸収されると、ブドウ糖という単糖に分解されます。

 ブドウ糖は身体の主要なエネルギー源であり、特に脳や神経系に必要です。また、ブドウ糖は肝臓や筋肉にグリコーゲンという形で貯蔵され、エネルギーが不足したときに利用されます。

 炭水化物の摂取量が適切であれば、エネルギー代謝をスムーズにし、血糖値の安定や便通の改善などに役立ちますが、炭水化物の摂取量が過剰であれば、余分なブドウ糖は脂肪として蓄積され、肥満や動脈硬化などのリスクを高める可能性があります。

4.無機質

 無機質とは、水素や酸素以外の元素で構成される栄養素のことで、身体に必要な量が微量であるものを微量元素(トレースミネラル)、それ以上であるものを主要元素(マクロミネラル)と呼びます。

 無機質は、身体の構造や触媒として働くほか、電解質として神経や筋肉の活動に関わります。

【代表的な無機質とその機能】

カルシウム:骨や歯の主成分であり、筋肉収縮や血液凝固に必要

リン:カルシウムとともに骨や歯を形成し、エネルギー代謝に関与

マグネシウム酵素の活性化や筋肉収縮に必要

:血液中のヘモグロビンや筋肉中のミオグロビンの成分であり、酸素運搬に必要

亜鉛:タンパク質合成や免疫系の正常化に必要

ヨウ素甲状腺ホルモンの成分であり、代謝調節に必要

・ナトリウム:体液中の主要な陽イオンであり、浸透圧調節や神経伝達に必要

カリウム:細胞内液中の主要な陽イオンであり、浸透圧調節や神経伝達に必要

5.ビタミン

 ビタミンは、体内で合成できないか、または十分に合成できない栄養素であり、食物から摂取する必要があります。

 ビタミンには水溶性と脂溶性の二種類があります。

 水溶性ビタミンは、水に溶けやすく体内に蓄積されにくいため、定期的に摂取する必要があります。

 脂溶性ビタミンは、油に溶けやすく体内に蓄積されやすいため、過剰摂取に注意する必要があります。

 ビタミンは、代謝や免疫などの生体機能を調節したり、抗酸化作用や補酵素作用などを持ったりします。

6.水分

 水分は、身体の約60%を占める栄養素であり、血液やリンパ液などの体液の成分として、栄養や酸素を運ぶ働きをします。また、水分は、体温調節や老廃物の排出などにも関与しています。

 水分は、飲み物や食べ物から摂取することができますが、一日に必要な量は個人差がありますが、一般的には、成人男性で約2.5リットル、成人女性で約2リットルと言われています。これは、気温や運動量などによっても変わりますが、水分の不足は、脱水症状や便秘などを引き起こす可能性があります。逆に、水分の過剰摂取は、水中毒や低ナトリウム血症などを引き起こす可能性があります。

 

 

|栄養素の摂取量やバランスについて

1.ライフステージの栄養

 ライフステージに応じた栄養の必要性と注意点(幼児期、学童期、思春期、成人期、高齢期)

①幼児期

 幼児期は、身体的にも精神的にも急速な成長が起こる時期です。そのため、エネルギーやタンパク質、ビタミンやミネラルなどの栄養素が十分に必要になります。しかし、幼児期は食事の好き嫌いや偏食が多く見られる時期なため、バランスの良い食事を摂ることが難しく、食事量も一定ではなく、日によって変動することがあります。

 幼児期の食事は、健康な成長や発達に欠かせないだけでなく、将来の食習慣や健康に影響するため、幼児期の栄養について知ることは非常に大事です。

②学童期

 成長期である学童期には、身体的にも精神的にも大きな変化が起こる時期であり、エネルギーやタンパク質、カルシウムなどの栄養素を十分に摂取することで、正常な発育や学習能力の向上に寄与しますが、過剰な摂取や偏った食生活は、肥満や生活習慣病のリスクを高める可能性があります。

 学童期の子どもには、バランスの良い食事をとることが大切で、日本人の食事摂取基準(2020年版)に基づいて、一日に必要なエネルギーや栄養素の量を確認し、主食・主菜・副菜・果物・乳製品などの食品群を適切に組み合わせることが望ましい時期です。

③思春期

 思春期は、身体的にも精神的にも大きな変化が起こるライフステージです。この時期には、成長ホルモンや性ホルモンの分泌が増え、骨や筋肉の発達が促されます。また、脳の構造や機能も発達し、思考力や判断力が高まり、これらの変化に対応するためには、栄養素の摂取量やバランスについて基準や目安を示すことが重要です。

【思春期の栄養においては、以下の点に注意】

・カルシウムや鉄などのミネラルの摂取を十分に行う。

 カルシウムは骨や歯の形成に必要で、鉄は血液中のヘモグロビンを作るのに必要です。これらのミネラルは、乳製品や緑黄色野菜、肉やレバーなどから摂取できます。

・タンパク質やビタミンB群などのエネルギー代謝に関わる栄養素の摂取を適切に行う。

 タンパク質は筋肉や臓器の構成要素であり、ビタミンB群は糖質や脂質などのエネルギー源となる物質の代謝を助けます。これらの栄養素は、肉や卵、豆類や穀類などから摂取できます。

・糖質や脂質などのエネルギー源となる栄養素の摂取量を過剰にしない。

 糖質や脂質はエネルギーとして必要ですが、摂りすぎると肥満や生活習慣病のリスクが高まります。特に加工食品や外食などに含まれる糖分や油分には注意しましょう。

④成人期

 成人期のライフステージには、若年成人期、中年期、高齢期などがあります。それぞれのライフステージでは、身体的・精神的・社会的な変化が起こります。これらの変化に応じて、栄養の必要性や注意点も変わります。

・若年成人期では、骨量のピークを形成するためにカルシウムやビタミンDが必要です。

・中年期では、生活習慣病の予防や体重管理のために脂質や糖質の摂取量を調整する必要があります。

・高齢期では、筋肉量や免疫力の低下を防ぐためにタンパク質やビタミンCなどが必要です。

 このように、成人期のライフステージに応じた栄養の必要性と注意点を理解することは、健康寿命を延ばすために大切です。

⑤高齢期

 高齢期には、身体的・生理的・社会的な変化が起こり、栄養の必要性や摂取方法が変わってきます。高齢期の栄養の特徴としては、以下の点が挙げられます。

・エネルギー消費量が低下するため、カロリーの過剰摂取に注意する。

・筋肉量や骨密度が減少するため、タンパク質やカルシウムなどの摂取を意識する。

・水分感知能力が低下するため、水分補給を忘れないようにする。

・味覚や嗅覚が衰えるため、食欲が低下しがちになる。

・歯や口腔の健康が悪化するため、噛みごたえのある食品や柔らかい食品を選ぶ。

・慢性疾患や薬の服用によって、栄養素の吸収や代謝に影響が出ることがある。

 

【栄養の必要性と注意点】

・食事の回数や時間を決めて、規則正しく食べること

・一日三食を基本とし、間食は控えること

・五大栄養素(炭水化物、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラル)をバランスよく摂ること

・牛乳や乳製品を毎日摂ること

・野菜や果物を多く摂ること

・塩分や糖分の摂り過ぎに注意すること

・アレルギーの有無や発症リスクに応じて食品を選ぶこと

 ライフステージに応じた栄養の必要性と注意点を理解し、バランスの良い食事を心がけましょう。

 

 

|食生活と疾病

 食生活と疾病は密接に関係しています。自分の体と健康に合った食事をすることで、感染症生活習慣病などの主な疾患から身を守ることができます。

 食事はただお腹を満たすだけではなく、私たちの命を支える大切なものですので、健康的で楽しい食生活を送るように意識しましょう。

 

1.感染症生活習慣病などの主な疾病とその原因や予防法

 食生活は私たちの健康に大きな影響を与えます。食べ物の種類や量、食べ方などによって、感染症生活習慣病などの疾病のリスクが変わります。

 感染症は細菌やウイルスなどの外部から侵入する微生物によって引き起こされます。感染症を予防するためには、衛生的な食事を心がけることが重要です。例えば、生ものや加熱不十分な食品は避ける、手洗いや調理器具の洗浄を徹底する、保存期限や消費期限を守るなどです。また、免疫力を高めるためには、栄養バランスの良い食事を摂ることが必要です。特に、ビタミンやミネラルなどの抗酸化物質が豊富な野菜や果物を多く取り入れることがおすすめです。

 生活習慣病は、高血圧や糖尿病、脂質異常症などの代謝異常によって引き起こされる疾患の総称です。

 生活習慣病は食べ過ぎや偏食、運動不足などの不健康な生活習慣が原因で発症します。生活習慣病予防には、適切なエネルギー摂取量と栄養素のバランスを考えた食事をすることが大切です。例えば、塩分や脂肪分の過剰摂取を控える、動物性タンパク質よりも植物性タンパク質を優先する、食物繊維や発酵食品を積極的に摂るなどです。さらに、適度な運動や睡眠も生活習慣病の予防に効果的です。

 

2.食生活が疾病に及ぼす影響や改善策とは?

 食生活は疾病の発症や進行に大きな影響を与えることが多くの研究で示されています。例えば、高脂肪・高カロリーの食事は肥満や動脈硬化、糖尿病などの生活習慣病のリスクを高めます。逆に、野菜や果物、魚などのバランスの良い食事は免疫力を高めたり、抗酸化作用を持つ成分を摂取できたりして、がんや心臓病などの予防に役立ちます。また、食生活は精神的な健康にも関係しており、ビタミンB群やオメガ3脂肪酸などの栄養素はうつや不安などの症状を改善する効果があると言われています。

 

【食生活を改善するためのポイント】

・一日三食を規則正しく摂る

・食事の量や質をコントロールする

・塩分や油分の摂り過ぎに注意する

・加工食品や外食は控える

・野菜や果物、穀物、乳製品などの多様な食品を摂る

・水分やお茶などの無糖飲料を十分に摂る

 

 食生活は疾病と密接に関係しているため、自分の体や健康状態に合わせて適切な食事を選ぶことが重要です。

 

 

|まとめ

 以上、「年代別の栄養」の基礎知識について解説しました。食生活と疾病の関係を理解することの意義は、製菓衛生師として、健康に配慮した菓子の開発や提供ができるようになることです。

 食生活は、生活習慣病や栄養不足などの疾病の発症や予防に大きな影響を与えるため、食生活の改善は、個人だけでなく、社会全体の健康増進にも重要となります。

 食生活と疾病の関係を理解するためには、栄養素の種類や機能、必要量や摂取基準、食品群やバランスの良い食事などの基本的な知識を身につけ、食品衛生や食品表示食品添加物などの法律や規制に精通する必要があります。

 

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