ここでは、令和3年度に実施された関西広域連合の製菓衛生師試験について、科目別に私なりの見解で解説をしていきます。
今回は、食品学をみていきます。
よろしければ、令和4年度の製菓衛生師試験勉強のお役に立てればと思います。
【食品学】
問19:嗜し好食品とその嗜し好成分の組合せで、誤っているものを一つ選べ。
1 コーヒー ― カフェイン
2 ココア ― テオブロミン
3 ビール ― フムロン
4 緑茶 ― シニグリン
正解:4
解説:「シニグリン」は、わさびの辛味成分です。苦味成分としては、コーヒーや茶類の「カフェイン」、ココアの「テオブロミン」、ビールの「フムロン」が、頻出事項になります。
問20:アレルゲンを含む食品の表示に関する記述について、( )の中に入れるべき数字の正しい組合せを一つ選べ。
食品表示基準により、表示義務のある「特定原材料」として( A )品目、表示が推奨される「特定原材料に準ずるもの」として( B )品目が指定されている。
A B
1 5 ― 21
2 5 ― 28
3 7 ― 21
4 7 ― 28
正解:3
解説:アレルギー表示について、特定原材料(7品目)は「えび、かに、小麦、そば、卵、乳、落花生」が指定されています。また、準特定原材料(21品目)は、「アーモンド、あわび、いか、いくら、オレンジ、カシューナッツ、キウイフルーツ、牛肉、くるみ、ごま、さけ、さば、大豆、鶏肉、バナナ、豚肉、まつたけ、もも、やまいも、りんご、ゼラチン」が指定されています。
問21:次の食品の保存方法のうち、殺菌作用を含む方法として、正しいものの組合せを一つ選べ。
ア 塩蔵法 イ 酢漬法 ウ くん煙法 エ 砂糖漬け(糖蔵法)
1 ア、ウ
2 ア、エ
3 イ、ウ
4 イ、エ
正解:3
解説:「塩蔵法」「砂糖漬け(糖蔵法)」は、静菌作用(増殖抑制作用)による保存法となります。※菌は、死んでいないため、塩や砂糖を抜くと再増殖する可能性がある。
問22:食品表示基準における、遺伝子組換えに関する表示義務の対象農産物として、誤っているものを一つ選べ。
1 大豆
2 とうもろこし
3 パパイヤ
4 トマト
正解:4
解説:遺伝子組み換えの表示義務の対象食品は、大豆、とうもろこし、じゃがいも、てんさい、菜種、綿、パパイヤ、アルファルファの8品目になります。※特に大豆、とうもろこし、じゃがいもは、頻出の高い品目になります。
問23:食品保存の主な目的に関する記述について、誤っているものを一つ選べ。
1 食品の腐敗・変敗による損失を軽減する。
2 食品の品質を低下させないで長期保存する。
3 食品成分の分解による栄養素の破壊を防ぎ、栄養価を保持する。
4 食品の嗜好性を高める。
正解:4
解説:食品保存では、元々の食品の状態を保持するのが重要となります。「嗜好性を保持する」であれば、正しい文章となります。
問24:次の表は、食料需給表における穀物の輸入量である。( )の中に入れるべき字句の正しい組合せを一つ選べ。
【輸入量(単位:1,000t)】
品目(A):H28→911 H29→888 H30→787
品目(B):H28→5,624 H29→8,939 H30→5,638
品目(C):H28→14,876 H29→15,652 H30→15,759
1 (A)米 ― (B)小麦 ― (C)とうもろこし
2 (A)米 ― (B)とうもろこし ― (C)小麦
3 (A)小麦 ― (B)米 ― (C)とうもろこし
4 (A)とうもろこし ― (B)小麦 ― (C)米
正解:1
解説:輸入穀類で、極めて多いのは、「とうもろこし」です。主に家畜の飼料として輸入しています。(遺伝子組み換えのものが多い)お米は、国内自給率が極めて高い食品のため、輸入量が少ない状況です。
以上が、令和3年度に関西広域連合で実施された製菓衛生師試験の食品学の解説です。
食品学は、アレルギー食材の特定原材料と準特定原材料は確実に覚えておきましょう。また遺伝子組み換えに関する食品表示に関することも把握しておくと問題の意図もつかみやすくなると思います。その他には、製菓でよ用する頻度の高い食材を中心に輸入関係の事柄や目的などを把握しておくとよいでしょう。
実際の試験問題は、関西広域連合のHPで公開されています。過去問題を繰り返し解いていくことで、問題のクセが見えてきます。令和4年度の関西広域連合で実施される製菓衛生師試験を受験される方たちに少しでも助けになればと思います。
以下のリンクは、試験対策に活用できるかと思います。
令和3年度製菓衛生師試験問題【関西広域連合】(pdf:346.3KB)
令和3年度製菓衛生師試験解答【関西広域連合】(pdf:18.7KB)
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