製菓衛生師という資格について、40代の元パティシエが考えてみた件

お菓子づくりに製菓衛生師の知識があれば、もっと楽しくなる!!

でん粉糖について① #菓子の原材料#製菓理論

 ここでは、砂糖以外の甘味料を見ていきましょう。

 でん粉を酸や酵素を作用させ加水分解すると、デキストリンからブドウ糖まで糖化することができます。これらの糖類を総称して「でん粉糖」と呼んでいます。

  でん粉糖には、ブドウ糖、水飴、麦芽糖異性化糖などがあります。 このでん粉糖の糖化の程度(でん粉の分解率)を表す指標があります。それは、「DE(Dextrose Equivalent)」と言います。※世界共通の指標です。

この指標を出す式は、以下の通りに計算します。

     糖化製品のブドウ糖含量

DE = ―――――――――――― × 100

       糖化製品の固形分

※DE=0=でん粉、DE=100=ブドウ糖となる。

※水あめは、DE=45、ブドウ糖は、DE=98~100、デキストリンは、DE=5~30

 でん粉糖は、菓子だけでなく様々な分野で重要な甘味料として使用されています。でん粉糖の主な原料は、コーンスターチ馬鈴薯、甘藷が使用されています。

でん粉糖の種類と特徴

ブドウ糖

 ブドウ糖は単糖類で、還元基をもっているため、たんぱく質アミノ酸と加熱すると褐変現象(メイラード反応)を起こします。この褐変現象は、どら焼きやクッキーの焼き色に利用されています。逆に白く仕上げたい菓子には色が付きやすいことから使用されていません。ブドウ糖の甘味度は砂糖の75%程で、清涼感があり飲料水によく使用されています。溶解性は、砂糖と同じですが、常温以下では低くなります。

ブドウ糖はいくつかの種類があります。

・無水結晶ブドウ糖

 主に医療用に使用されており、精製糖液を蒸発缶の中で高温で結晶化させたもので、水分は0.2~0.5%程度です。

・精製ブドウ糖

 精製糖液を直接粉末にするか、固形化して削り粉末にしたものがあります。水分は約9%ほどです。ブドウ糖に水素分子を結合させて、単糖の糖アルコールにして色付きしにくくしたソルビトールです。

・結晶ブドウ糖

 主に医薬品や甘味用として使用されています。精製糖液に結晶母を加え少しずつ温度を下げ結晶させ、遠心分離機で分解させて乾燥させたものです。

水飴

 水飴の甘味度は、砂糖の半分以下です。水飴は、甘味よりもデキストリンによる増粘効果やツヤ出し(乾き止め)、砂糖の結晶化防止に使用されています。ですがデキストリンは焦げやすいので、加熱するものに使用する際は加えるタイミングに注意が必要になります。 水飴は、DEが低いものほど粘度が強く、DEが高いものほど甘味が高くなり、褐変現象(メイラード反応)を起こしやすく色焼けがよくなります。 水飴の種類としては、麦芽水飴、粉末水飴、酸糖化水飴、酵素糖化水飴があります。

還元水

 酸糖化水飴や酵素糖化水飴に水素添加して還元した水飴です。デキストリンを10%ほどにして製品化されています。還元水飴は、褐変現象(メイラード反応)を起こしにくく、保湿性があり砂糖の結晶化防止効果があります。還元水飴の甘味度は、砂糖の40~75%です。糖度を高くし、甘味度を低くしたい製品には最適な甘味料として使用されています。

異性化糖

 ブドウ糖に異性化酵素(メソメラーゼ)を添加することで一部を果糖に変化させ、ブドウ糖と果糖が混ざった混合液糖です。

●非還元性糖質

 主にトレハロースのことで、でん粉を酵素によってブドウ糖を2分子結合させた低甘味料です。